今後の事業承継には、客観性を持ちつつも親身に相談に乗ってもらえる専門家が必須です
COLUMN

新・事業承継税制の適用について

2000年からの15年間で100万を超える中小企業が消え、経営者の多くが60代後半となった日本経済。このままでは、我が国を支えてきた「下町ロケット」は遠い昔話になってしまいます。そこで政府は、平成30年の税制改正大綱で、これまでにない大胆な「事業承継推進税制」を導入することになりました。毎年110万円以下の範囲内で株式を息子さんに少しずつ贈与している堅実派経営者の方、頭の隅に若干の不安を抱えながらも、一般社団法人方式やホールディング会社方式、または海外法人を使って節税を図っている積極派経営者の方にとって、まさに朗報です。 主な改正(予定)ポイントは以下の通り。

現行制度では、適用できる対象者が限定されていたため(ポイント①と②)使い勝手が悪く、また、将来において経営が悪化し人員整理が行われると、猶予されていた納税負担が再発するというダブルパンチ(ポイント③と④)を受けるリスクがあったため、適用事例はほとんどありませんでした。しかし、今回のドラスティックな改正により、本制度の適用が進むことが予想されます。

事業承継には、経営者とその家族・親族、従業員、取引先、金融機関など多くの関係者の様々な「大人の事情」が絡みます。知識・経験はもちろんのこと、利害関係を調整する客観性を持ちつつも親身に相談に乗ってもらえる。そんな専門家が、今後の事業承継には必須のビジネスパートナーとなるでしょう。

WRITER

吉谷 哲朗

公認会計士・税理士

吉谷 哲朗

Tetsuro Yoshitani

2003年公認会計士試験に合格。大手監査法人でキャリアを積んだのち、2008年から4年間上海にて日本企業の海外進出をサポート。
現在は「成長する企業のパートナー」として、M&A、海外進出、事業承継に取り組む。また2018年に立ち上げた(一社)北陸東京プロマーケット上場支援協会にて、中小企業の上場をサポートしている。

(株)はくさんパートナーズ 代表取締役

http://hakusan-ps.com/

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